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地域の分断をゆるくつなぎ直す?リディラバのツアーで多古町の仕掛けづくりを学んできた

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この前多古町という、千葉県の香取郡にある町に行ってきました。

traveltheproblem.com

ずっと気になっていたリディラバのツアー!念願!

Travel the Problemとは
Travel the Problem(トラベル・ザ・プロブレム)は、社会問題の現場に実際に訪れることができるスタディツアーを提供しています。

 多古町?と思う方もいらっしゃると思いますが、成田空港までバスが出ているので意外とアクセスはよかったです。

行きは友だちの車に乗せてもらい、ツアーの前にこちらでお昼ごはん。

障害者が働いている、だけじゃない!恋する豚研究所

こちらの恋する豚研究所という店名がキャッチーな豚料理のお店には、一般的には施設の「利用者」と呼ばれる障害を持っている職員と、「支援員」という彼らが働くのをサポートする職員が働いています。
こちらのお店はそれだけではなく、めちゃめちゃ美味しいんです。なんと食べログの口コミは50件で★3.5!実際に行ったときも11時のオープン時にはお店の前に15名くらいが並んでおり、そのあとも次から次へとお客さんがいらしていました。
ちなみに、車でないと行けない場所にあるんですよ。すごい・・・

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 ▲あんみつタイムが気になりすぎた

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▲口に入れて噛めば噛むほど味わいが。嫌なことふっとぶくらいおいしかった。幸せ。

行くときは11:00に行くのがオススメです!

“地域の分断をゆる〜くつなぎ直す。多古(タコ)の吸盤型まちづくり!”

というツアーのテーマに惹かれて参加したこのツアー。
私の友だちは2回目の参加。理由は「1回目だけだと自分が関わっていることに活かすことができるほど落とし込めなかったから」とのこと・・・どんなすごい地域なんだろう、ワクワク。

集合場所は多古新町ハウス。この“ゆるーくつなぎ直す”拠点となっている場所。

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その日はちょうどイベントが行われており、外では子どもたちがおせんべいを焼いたり、おにぎりをにぎったり。そして横で優しくサポートをするお母さんやおばさんたち。意外とこの風景ありそうでないなあと思いながら、おすそわけをいただく。これまた美味!

ここは寺子屋になっていて、日中はおじいさんやおばあさんたちの憩いの場、そして放課後は子どもたちが勉強するスペースになっていて、おじいさんやおばあさんが勉強を教えるんだそう。「私はこういう場があったらいいのに!!」って思っていた場がそのままここにはありました。

そしてここにはもうひとつ仕掛けが。隣はデイサービスセンターになっており、カウンターのように設置されている勉強机の前の窓をのぞくとデイサービスの中が見えるようになっています。

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そうすることで、建物は別であってもゆるいつながりが生まれます。

そして、まだまだあります、仕掛け!こちらの多古新町ハウスにはトイレがありません。トイレに行きたくなったら、隣のデイサービスセンターに行くことになります。なので、子どもたちはデイサービスセンターにいる誰かに「トイレ借りまーす!」と声をかけなければなりません。そこからコミュニケーションが生まれ、デイサービス利用者の方は「勉強がんばってるなあ」というような、様子がわかるからこそのコミュニケーションが生まれているそう。

すごいこのいやらしさのないしくみ!!と感動しました。笑

多古町を歩いてみよう

ここからは街歩きで立ち寄ったスポットをご紹介します。

八坂神社

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その前に、右手前にいるおじちゃんが街歩きであちこち紹介してくれたぐんじさん。ウルトラマイペースで突然消えたりする陽気なおじさんです。

こちらには、謎な楕円形の石があります。何がモチーフかは不明。
縁結びのご利益があるらしい。

ガソリンスタンドのおじさん

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こちらでは10月28日に開催される「お月見どろぼう」について聞きました。

十五夜に飾られているお月見のお供え物を、この日に限って盗んでいいという風習。昔、子供たちは月からの使者と考えられており、この日に限りお供えを盗むことが許されていたと言われています。いまもこの風習が残っている地域があり、多古町もその一つです。

 各家を回ってお菓子をもらうのですが、きちんと挨拶をしないと、お菓子をもらえません。日本版ハロウィンのようなものです。

去年まで運営をしていた団体の活動が休止してしまったため、先日までクラウドファンディング資金を調達していました。

詳細はこちらのリンクから。

地域イベントを絶やさない!千葉県多古町の「お月見どろぼう」復活プロジェクト - CAMPFIRE(キャンプファイヤー)

世界からも注文が殺到するシューリペアセンターカナムラ

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ご主人が靴の修理だけでは売れないと思い、スニーカーに特化した修理やさんとしたところ外国からも注文が来るほど大人気店になったそう。

数十年前は10店舗以上あった八百屋さん、今は2店舗に

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バナナジュースをつくるための材料を調達。商店街には昔は10店舗以上八百屋さんがあったそうですが、現在ではたった2店舗に。

こんなに色々工夫をしている地域でもそんなになってしまうのかー・・・。

障害者の受入を積極的に行っている泉ベーカリー

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こちらのパン屋さんはパンが美味しいことはもちろん、特徴は障害者の受入を積極的に行っていること。黒米を用いて作られたパンがおすすめです。

おばあちゃんお手製のバナナジュースをいただきます!

f:id:yuka1107t:20170930223735j:plainそして、多古新町ハウスに戻り、八百屋さんで買ったバナナを使いおばあちゃんにバナナジュースを作っていただきました。おばあちゃんは以前飲食店をされていました。
そこで作っていたバナナジュースがとても美味しいということで、ツアーで作ってもらうことになったとのこと。バナナをさばく手つきと、砂糖の微妙な量がいい感じでした。

やはり誰かのためになにかをするというのは生きる活力になるんだなあとしみじみ思いました。

最後に講義

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見てきたものを総まとめ。

この地域では重度の障害者用の施設を山の中に作り、1年に1回商店街を歩く大会を開催しているそう。そこで住民の方のものを壊したり迷惑をかけることもあるそうなのですが、住民の方は「いいよいいよ気にするな〜」と温かく受け止めてくれるんだそう。

多くの人に福祉に興味を持ってもらう仕掛け作りがちりばめられていた多古町。
そこには押し付けがましくない興味を持つきっかけと、各々の生きがい作りが上手に組み込まれた地域でした。この地域の形が日本全国に展開できたらよくなる地域がたくさんできそう。

私の友だちが言っていた「1回だけだと腹落ちしない。。」ということがよくわかりました。もっと私の近くにあるコミュニティでも活かせるように学びたい。

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